ファクタリングによる資金調達事例|歯科医師の場合

最近では、歯科医師の方がファクタリングを利用して資金調達をする事例が増えています。歯科医院を営むには設備投資などに高額な資金が必要になり、利用をされる方が多いようです。ここでは、具体的な活用事例を交えながら解説します。

医療機器の導入やスタッフの増強によって経営難に

大阪などの都市部などでは、場所によって歯科医院が多い地域があります。供給過多の状態でも多くの患者さんに来院してもらうために、高性能の歯科医療機器を導入し、スタッフを増員して行き届いた診療を目指す歯科医師も少なくありません。歯科診療で使用する医療機器は高価なため、大きな負担になってしまいますが、他との差別化を図るために導入する方も多いようです。

しかし、開業時に金融機関で融資を受けている歯科医師が多く、さらに追加融資を依頼するのを躊躇する方もいます。また、レセプト(医療報酬)の入金は2ヶ月程先になるため、赤字ではないのに現金が不足していることもあり、その結果経営難に陥ることもあるのです。

歯科医師がファクタリングを活用する事例

年収:6,000万円
従業員数:10名
調達額:800万円
都道府県:大阪府

大阪市内で10年前より歯科医院を開業していましたが、ここ数年で徒歩圏内に二軒、歯科医院が開院しました。患者数が減ってしまったうえ、医療機器も経年劣化で古くなり、修理が必要な箇所も出てきました。

周辺にはマンションが増えてファミリー層が多くなったため、小児歯科用の機材を導入して、家族で通院できる歯科医院にリニューアルしようと考えたのです。そのために最新医療機器を導入し、スタッフを増員する予定なのですが、資金が足らず困っていました。銀行には開業時の借入がまだ残っており、どうすればよいかと悩んでいると、知人の歯科医師にファクタリングをおすすめされ、利用してみることにしたのです。保証人や担保も要らず、素早く資金調達ができてとても助かりました。

入金に時間がかかる診療報酬をファクタリングで迅速に資金化

歯科医院では、患者さんが持っている健康保険の種類によって診察料の1割から3割の金額を窓口で支払いをしますが、残りの7割から9割の診療報酬は、翌々月に入金されます。そのため、例えば1,000万円の診療報酬があったとしても、700~900万円分の診療報酬は2ヶ月後の入金になってしまいます。

しかし、従業員への給料や歯科技工士に支払う加工代は翌月には支払わなければいけないため、患者数が減少するとその分診療報酬が少なくなり、経営難になってしまうケースがあります。

また帳面上では黒字であっても、現金が不足していることは少なくありません。ファクタリングは、診療報酬を買取してもらうシステムなので借入にはならず、短期間で入金されるので急に資金が必要になったときには大きな助けになってくれるでしょう。