ファクタリングによる資金調達事例|食品製造業の場合

取引相手が海外の場合、思わぬトラブルに見舞われることがあります。特に支払いに関するトラブルは、その後の資金繰りにも影響するため細心の注意が必要です。ここでは、事例を交えながら海外取引のトラブル時のファクタリング利用法を解説します。
 

海外取引の支払手形の決済目処が立たない

 
食品製造業では海外での日本食ブームの影響により、海外企業からの日本食材の輸入依頼が増えてきました。海外との取引はマーケットが広がるため、食品製造業においても多くの国内企業が海外企業と取引を開始したのです。
 
支払いは銀行振り込みが多いのですが、なかには支払手形によって支払われるケースがあります。日本では「約束手形」という支払手形を使用しますが、海外取引では「為替手形」で支払いをするのが一般的です。「為替手形」は、手形の振出人が第三者の支払人に依頼をして受取人に支払いを依頼する三者間取引になります。為替取引では、スムーズに取引ができていれば問題はありませんが、手形の振出人の口座にお金がなければ現金を受け取ることができません。そのため決済の目途が立たなくなり、その後の資金繰りが困ってしまうことがあります。
 

食品製造業のファクタリング活用事例

ここで実際にファクタリングにて資金調達をした食品製造業の事例をご紹介しましょう。
 
年商:5,000万円
従業員数:5人
都道府県:兵庫県
調達額:300万円
資金使途:仕入れ・給与資金
 
この起業は、兵庫県の日本海側で海苔や海産物の食品製造業を経営していました。今までの取引先は主に東京や大阪などの大都市にある企業や店舗が多かったのですが、少し前から和食ブームの影響で、海外からの取引の依頼が増えたのです。
 
最近そのなかでも大口のアメリカ企業の取引が為替手形に代わり、取引後に入金が遅れたため次月の従業員の給与や材料費などの支払いに困ってしまいました。そこで大阪でファクタリングを知り、早速電話で問い合わせて申し込みむと、数日後に希望金額が支払われました。事業を停止せずに済んだうえに、今も海外の取引先が順調に増加しています。
 
 

資金調達のためのファクタリング活用

海外取引はマーケットを広げるには魅力的ですが、製品を送って代金の回収までには時間がかかります。また言語が異なり距離が離れているため、支払いの催促を躊躇することも少なくありません。海外取引をする際には、回収リスクを避けるために「信用状L/C決済」等の国際取引でよく利用されている支払い方法がおすすめです。
 
万が一先方からの支払いが遅れて資金調達が必要になった場合はファクタリングでの資金調達は有効な手段です。金融機関の融資に比べると、ファクタリングは平均して即日から3日で入金が可能なうえに、借入ではないため保証人や担保の必要もありません。急な資金調達や翌月の必要経費の不足が予想されるときには、ぜひご利用ください。