ファクタリングによる資金調達事例|広告代理店業の場合

広告掲載費の前払いが一般的な広告業界では、資金繰りの安定化が常に課題です。そんな中窮地に立たされた大阪の広告代理店が、資金調達に3社間ファクタリングを活用したことで、自社とクライアント双方にメリットが生じた事例があります。

広告主である顧客から支払日を遅くしたいとの要望が

広告代理店の多くが「広告費の立て替え」というリスクを抱えており、資金繰りの安定が難しくなっています。
メディアへの広告掲載費は前払いで支払うことが多く、クライアントからの入金は請求書発行から数か月後になることもしばしばです。イベントを行なう場合には、会場費やスタッフへの人件費が発生しますが、これらの請求もクライアントの入金より早いのが一般的と言えます。このため、案件の規模が大きいほど多額の立て替えが発生し、広告代理店のキャッシュフローを圧迫しているのです。
また売掛先との関係が「顧客とサービス提供者」である広告業界では、クライアントから支払日の延長を依頼される事例が多いのが実情です。このことが中堅広告代理店の資金繰りを、さらに不安定にしています。

広告代理店業のファクタリング活用事例

ここでは広告代理店が3社間ファクタリングを活用して、資金調達に成功した事例をご紹介します。

年商:5,500万円
従業員数:8人
都道府県:大阪府
調達日数:3日
調達額:120万円

大阪府の中堅広告代理店A社は、クライアントのB社から「支払日を遅くしてほしい」と依頼されました。長い付き合いのあるB社の依頼を聞き入れたいA社ですが、もともと経営状態は余裕がないため、入金が遅れれば経営はたちまち窮地に追いこまれてしまいます。
悩んだ末にA社は、以前利用したことがあるファクタリング会社に相談しました。そしてB社を含めた3社間ファクタリングを提案されたのです。これによりA社は、予定の期日に売掛金を回収でき、B社は希望の日程で支払うことができました。

3社間ファクタリングを利用して双方にメリット!希望される支払日で対応できた

一般的に3社間ファクタリングは以下の手順で行なわれます。
1.利用企業が売掛先企業に「売掛債権の譲渡」を通知
2.ファクタリング会社が利用企業に「売掛金の買取代金」を早期に支払う
3.売掛先企業はファクタリング会社に「売掛金」を支払う

大阪府の事例では、広告代理店のA社は「売掛金を期日に回収」でき、クライアントのB社は「希望の支払い日で対応」されました。このように3社間ファクタリングを利用することで双方にメリットが生じたのです。
3社間ファクタリングは、2社間で行なわれるファクタリングと比べて「手数料が割安」というメリットがある反面、「現金化に時間がかかる」というデメリットがあります。売掛先企業へ事情を説明して了解を得る必要があるためです。しかし、今回の事例のように双方が納得していれば、現金化は比較的スムーズに行われるでしょう。